寒い日に食べたくなるものと言えば鍋物。
今年は鍋物に使う野菜を自分で作ることを、秋冬野菜作りの一つのテーマにしていました。
鍋物に欠かせないものと言えば白菜ですね。
11月下旬に初収穫して、この記事を書いている12月中旬には鍋に煮物に漬物にと、とても重宝しています。
初めて育てた白菜、種まきから食べ方までをまとめてみました。
播種・育苗
今回選んだのは上の写真の品種です。
8月から9月に種を播いて60日後には収穫できるというもので、栽培期間はやや短めかもしれません。
栽培期間が短いミニ白菜ではちょっと物足りないかもしれず、かといって初めてでいきなり90日と書いてある本格的な品種に手を出すのも気が引けました。
というわけでなんとなく真ん中辺を取って60日ものにしました。
私の部屋の窓辺の育苗スペースに種を播いたのは8月16日、お盆の頃でした。
発芽は早く、2~3日で出てきたと思います。
写真は9月9日、3週間ちょっと後の姿です。
3枚目の本葉が出始めています。
9月19日、本葉が4枚出そろったので定植しました。
定植
白菜の定植場所は奥から二列目、アーチパイプを渡したところにしました。
やや高めで幅広めに作った畝に千鳥状に育苗ポットを置いて位置決めをします。
40センチぐらいの間隔にしました。
これくらい離れていれば白菜の外葉が大きく広がっても重なり合うことはないでしょう。
大根の時にやったのと同様に、播種後すぐに防虫ネットを張りました。
9月末はまだ暖かく、ちょうちょや蛾がたくさんヒラヒラと飛び回っている季節でしたので、空の護りは早めに固めておきました。
10月5日の様子です。
少し葉が虫に食われているのが気になりますが、まずまず順調に根付いているようで、葉も大きく成長しています。
ネットを万全に張り巡らせても虫はどこからかやってくるのですね。
空の護りは固めましたが地中にも敵はいるようです。
それはもうこの時点では何ともしがたいです。
夏野菜を片付けてから白菜を植える前に透明なマルチを張って、太陽光の熱で地温を高熱にして地中に眠る虫を退治しておくというやり方があると、後から知りました。
来年の課題にしたいと思います。
間引き
だいぶ育ってきたので10月6日に間引きをしました。
間引き菜はきれいで美味しそうです。
一緒に間引いた野沢菜の間引き菜と一緒に持ち帰ってみそ汁の具にしました。
実質的な初収穫、柔らかくてとても美味しかったです。
一本立ちにしました。
どうか大きな白菜に育ってほしいものです。
害虫パトロール (虫の写真を見たくない方はパスしてくださいね☺)
10月15日、順調に大きくなっています。
10月26日、白菜の外葉が隣同士で触れるぐらいに大きくなりました。
10月29日、結球を開始したようです。
白菜の形の原型です。
この時期欠かせない作業が、害虫の駆除です。
結球が加速度を増す前に白菜一株一株を、葉を一枚一枚めくりながら、いわゆる緑色の青虫・茶色い芋虫がいないかパトロールしました。
やっぱりいました。
なかなかのサイズの芋虫系のやつ(ヨトウムシ)が白菜の中心近くにいました。(虫の写真、だいぶ小さめにしておきました☺)
こいつは地中深くに眠っていて、美味しい葉っぱが育ってくると夜に地上に這い出してきて葉を貪り食うという害虫です。
昼間は葉の間か地表近くの土に隠れて寝ていることが多いようです。
今回見つけたやつは葉の間にいて、いちばん柔らかくて美味しい芯の部分を、夜になったらむしゃむしゃ食べるぞという構えでした。
気持ちよさそうに丸まって昼寝をしているところを逮捕。
持っていたピンセットでちょいとつまみ出して退治しました。
芯を食べられるとそこで成長が止まってしまいますから。
一株だけでなく、ほぼすべての白菜の株にこういう茶色いのや緑色のがいて、見つける度にピンセットでつまんでポイを繰り返します。
おじさんが畑に一人、しゃがんだ姿勢で息を凝らして虫を見つけては退治。
なかなかイタイ仕事でしたが、これをやらないと白菜にならないので根気よくやりました。
収穫
11月になって3週間、気が付くと白菜らしく大きくなっています。
11月21日に、試しに一株収穫してみました。
包丁で根元をカットして持ち上げると、ずっしり良い重さです。
家に帰って包丁で二つに割ってみました。
中に大きな虫くんがいないか心配でしたが、大丈夫でした。
きれいな断面で、葉と葉の間がみっしり詰まっていて見るからに美味しそうです!
どうやら初の白菜栽培は大成功したようです。
朝市に出品
去年はお声がけ頂きながら野菜がなくて出品できなかった秋冬の朝市に、今年は出品することになりました。
ムフフ、きれいなお尻でしょ。
白菜の二つ割り、断面が綺麗でクセになりそうです。
幸いどの株も虫はいませんでした。
我ながら、素人にしてはなかなかの店構えだと思います。
言うまでもなく、手塩にかけて育てた白菜はあっという間に完売しました。
大満足です。
白菜漬け
白菜でもう一つやりたかったこと、それは漬物です。
二つ割りの白菜を日干しにして乾かします。
こうすることによって漬物にした時に甘みが増すそうです。
さらに四つ割りにして乾かしました。
最初からこうすればよかった。
二回に分けて漬けます。
今回は一度漬けです。
4つ割りの白菜の重さ約2kgに3%の塩を擦りこんで、10㎏ぐらいの重石を乗せて漬けます。
2日ぐらいで水が出て上がってきます。
こちらが漬け始めから2日経った頃の様子です。
水に浸かった白菜を取り上げて水分を搾ります。
雑巾搾りの要領でねじってぎゅっと。
二度漬けする前に、白菜の一度漬け前の重さの0.5%の塩を株元を中心に摺り込みます。
樽へ戻す前に柚子の皮の千切りと昆布と鷹の爪を加えて本漬け(二度漬け)します。
だいぶ美味しそうになってきました。
一度漬け開始から2週間経ったころ、樽から引き揚げてカットして食べてみました。
乳酸発酵はまだ浅い感じでしたが白菜漬けの食感はなかなかどうして、白ご飯が進む進む!
欲を言えば、私はすっぱくなったぐらいの漬物が好きなので、残りの分はしばらく置いて乳酸発酵がさらに進むのを待ちます。
食卓を彩る秋冬野菜を自分で作れたことがとても嬉しいです。
おかげで寒い冬の楽しみが一つ増えました。
ではまた。
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