大晦日ということでおせち料理を作りました。
と言っても普通のおせち料理ではなくてワインに合うやつを何か。
ということでちょうどよい発酵具合に仕上がった自家製シュクルートと、ちょうどよく塩麹に漬かった豚かたまり肉を白ワインで煮込みました。
フランスのアルザス地方ではこのシュクルートと塩漬け肉の煮込みを地の白ワインと共に食べさせる店、ブラッセリーがたくさんあります。
寒い冬に暖房を強めに効かせた部屋でアルザスの白をやりながらアツアツの煮込み料理を頂くなんて最高の贅沢です。
かつてフランスに住んでいた頃、幸運にもアルザスのクリスマス市に行く機会に恵まれました。
すごく寒いんですが、キラキラと輝く屋台では手作りのクリスマスグッズや、焼いたソーセージにプレッツェル、ホットワインなどが売られていて何とも良い雰囲気でした。
日本の大晦日の晩に行く初もうでみたいな感じですね。
今はコロナでなかなかこうも行かないのでしょうが、人類にとってやっぱりお祭りは大事だと思います。
さて、今日は大晦日。
このタイミングでシュクルートの発酵が仕上がりました。
気泡が出てくるのは発酵のサインです。
キャベツから出た汁が白濁しているのも発酵の印です。
シュクルートに合わせるのは塩漬け肉です。
タイミングを合わせて豚かたまり肉を塩麹に漬けてあります。
漬け始めから今日で5日目になります。
つやつや良い色です。ちょうどいい頃合いではないでしょうか。
乳酸発酵した葉物冬野菜と豚肉の相性は豚キムチで実証済みです。
シュクルートはヨーロッパにおける豚キムチ的なソウルフードと言ってもいいのではないでしょうか。
いや、違うと思いますが、美味しいのは間違いない!
では作っていきます。
鍋に充分乳酸発酵したシュクルートを入れて塩麹豚を加えます。
そのままでは塩辛いので水と白ワインを加えて火に掛けます。
香り付けにローリエと、あればジュニパーベリーを加えるとなおいいでしょう。
蓋をして30分煮込んだのが上の写真です。
キャベツがクタクタに煮え、豚にもしっかり火が通っています。
塩味と酸味に塩麹豚の旨味が絡み合って得も言われぬハーモニーを奏でています。
懐かしのシュクルートを再現できました。
フルーティな白ワインとシュクルートを大晦日の格闘技を見ながら楽しみました。
畑のキャベツを種から育てて収穫、そして塩漬けにしてシュクルートを作り、さらに塩麹豚と煮込んでワインのアテに。
夢の一気通貫、年末に実現しました。
これで心置きなく年越しできます。
みなさまよいお年をお迎えください。
ではまた来年。
【ミートデリニクラウス】 【Pocket Sommelier(ポケットソムリエ)】
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