牛テールの本格ポトフでお肉ホロホロ|フランスの冬の定番家庭料理

料理
温まる~

新しい鍋を買いました。

煮物が美味しくできるストウブの楕円形のタイプです。

弱火でコトコト煮るとどっしりと重いフタで圧力がかかって、硬い具材もトロトロに仕上がります。

ダッチオーブンと同じ原理ですが、家の中で使うものなのでホーローのコーティングがしてあります。

フランス製で、武骨で実用的な中にもお洒落心を感じるストウブ、好きなんです。

このところ寒さもクライマックスを迎えつつあり、朝畑へ行くと葉物野菜は凍っています。

こうなると野菜は生きる力を発揮して糖分を増すと言います。

甘くなって美味しい野菜になるそうです。

そんな冬の美味しい野菜を使って今日作ろうとしているのはポトフです。

ポトフは pot-au-feu 火に掛けた鍋、言ってみれば鍋物です。

さっきのごっつい鍋で、ごっつい肉とごっつくカットした野菜を長い時間煮込んでクタクタ・トロトロにしていただきます。

ニンジンやジャガイモは丸ごと、キャベツは丸まで行かないまでも大き目にカットします。

この時期しかない土付きの太葱が売っていたのでそれもぶつ切りにして入れてみます。

いくらなんでもデカすぎるんじゃないか?とも思いますが、一口大に切るのは煮込んだあと、お皿の上でナイフとフォークでカットするので心配ありません。

ナイフとフォークの国の人たちはダイナミック、いやこれもお洒落心かもしれませんね。

日本でポトフと言えば手に入りやすい鶏肉やベーコン、ソーセージを野菜と煮込む透明なスープが一般的なのではないかと思います。

フランスでポトフに入る肉と言えば基本的に牛肉、それもテール、牛筋、すね肉、モモ肉などの硬い部分です。

牛の硬い肉は日本のスーパーにはなかなか売っていませんが、横須賀のave(エイビー)にはほぼ常備されているので有難いです。

早速買ってきました。

すね肉、牛すじ、モモ肉も売ってましたが、テールだけでもう結構ボリュームがあるので、他の部位は買いませんでした。

軽く塩コショウしてしばらく置きます。

鍋に水を入れて、肉を投入してからレンジに火をつけます。

水から煮るというのが一つのポイントです。

アクがどんどん出て来るのでこまめにすくいます。

クリアなコンソメスープにするための作業ですので、ここは手を抜かないようにしましょう。

スープが多すぎたので、少しすくって小鍋に移してスペースを空けてから野菜を入れます。

小鍋に移したスープもいい出汁が出ているので、具材を食べて鍋のスペースができたらまた戻します。

キャベツは芯を中心に縦に4等分か8等分に割って、バラバラにならないようにしておくといいでしょう。

ローリエ1枚とクローブ1~2本(丁子)、あればブーケガルニを入れます。

これがクローブ(丁子)、フランス人的にはポトフには必ず入れるそうです。私はあまり得意でないので1本だけ入れました。

フタをして約2時間、ごく弱火でコトコト煮込みます。

できあがりの前に、味見をしながら塩を少しずつ加えていきます。

煮込むほどに塩分濃度が上がるのと、最後に塩やマスタードを付けて食べるので、味付けは薄めを心がけます。

できました。

硬かったテール肉もごっつかった野菜もトロトロです。

ディジョンマスタード(写真右、ファロ ディジョンマスタード クルミ入り)と美味しい塩(写真中央、ゲランドの粗塩)、そして口直しのピクルスを添えるのがお約束です。

フランス料理はちょっと敷居が高いのですが、ポトフは野菜を大きくカットするので楽だし、最初のアク取りさえすればあとは鍋が勝手に料理してくれるので、超簡単です。男の料理と言えるのではないかと思います。

そしてもちろん、すっごく美味しいのです。

塩と胡椒、最後のマスタード以外は味付けらしいことは何もなく、鍋が肉と野菜の素材の味を存分に引き出してくれます。

ポトフにはやっぱりワインを合わせたいと思います。

私はどっしりとフルボディのシャルドネが好みですが、軽めの赤もいいかもしれません。

なお、今回のブログはフランス料理レストラン「オテル・ドゥ・ミクニ」の三國シェフの動画を参考にさせて頂きました。

ということで今日はこの辺で。

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