一年寝かせた自家製味噌|薫り高く味わい深かった

料理
懐かしい味です!

去年の今頃、友人が突然、味噌を仕込むと言い出しました。

市販の味噌づくりセットですが大豆を茹でてミンチにするミンサーも揃える気合の入りよう。

手作り味噌は美味しい、と聞いたことはあったものの、味噌は田舎で毎年作っているお婆ちゃんが長年の経験と勘で作るものという固定観念がありました。

その友人には申し訳ないのですが、素人が作って美味しくできるのか、実はちょっと疑問がありました。

仕込みから発酵・熟成に至るまでまる1年、すべての工程を標高1,000メートルにある例の山荘で行いました。

その人が山荘に行く時はだいたい一緒に行っているので、私は仕込みからほぼずっと、途中の様子見も立ち会ってきました。

去年の11月の仕込みはこんな感じでした。

大豆を茹でて

ミンサーで挽肉のように挽いて

ミンチになったら塩と麹を混ぜ込んで

さらによく潰します。

専用の樽に詰めて

台所の床に置いておきました。

あれから時は流れ、高地の厳しい冬を超え、春から夏の暖かい/暑い時期に発酵が進み、秋に気温が下がって熟成された今、蓋を開けると味噌床に密着させていたラップが発酵によって浮き上がっていました。

そして味噌のいい香りがプ~ンと漂い、それがたちまち山荘中に広がります。

ラップを取り除くと、樽の淵に白いものが。

これは産膜酵母と言って、空気に触れている表面の一部に出てくる酵母菌の一種です。

人体に害はないそうですが、見た目がちょっとアレなので取り除きます。

きれいな色をした味噌の表面をすくって

味噌の味をダイレクトに感じられるように、具はあっさりした豆腐と下茹でした里芋で味噌汁を作ります。

お玉の上に味噌の塊を置いて、菜箸でゆっくりと溶いてゆきます。

売っている味噌よりユルいのですぐに溶けます。

分葱を刻んでパラパラとかけたら完成です‼

天気がよく暖かかったので外にテーブルを出して緑の中で頂く昼ご飯に手づくり味噌の味噌汁。

景色も手伝ってサイッコーに美味しかったです。

メニューはシンプルに味噌汁と卵掛けご飯。

タマリマセン。ご飯を二杯お代わりしました。

それにしても、どこかで食べたことがある味だなぁ。

味噌汁をすすりながら味の記憶をたどっていくと・・・。

あぁ、親父の郷里、信州の田舎に帰るとばあちゃんが自分で作った味噌をくれて、それで作った味噌汁はこんな感じの薫り高く塩分やや強めのお味噌汁でした。

おばあちゃんも親父も、とっくの昔に旅立ってしまいましたが、舌はいつまでも覚えています。

自分でも手前味噌を作ってみたくなりました。

この冬の楽しみが一つ増えました。

ということで今日はこの辺で。

ではまた。

コメント

  1. ヒロ より:

    味噌は一旦仕込んでしまえばほったらかしで手間要らず。
    いろんな材料でトライするのも良いですね~‼️

    • umiyamakitchen より:

      ヒロさん、美味しい味噌汁ごちそうさまでした。手間暇かけた分のプレミアムが乗った味と香りを楽しませて頂きました。来年のバージョンも楽しみにしています! 海山

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